妊娠中の運動について
【ママと胎児の条件】
1)後期流産・早産の既往がないこと。
2)偶発合併症、産科合併症がないこと。
3)妊娠で胎児の発育に異常が認められないこと。
4)妊娠成立後にスポーツを開始する場合、原則として妊娠12週以降であること。
5)スポーツの終了時期は、異常が認められない場合には特に制限しない。
【環境】
1)暑熱環境下で行うものは避ける。
2)陸上のスポーツは平坦な場所で行うことが望ましい。
3)高地の低酸素環境下での運動は順化していない場合は避ける。
4)減圧環境は避ける。
【スポーツ種目】
1)有酸素運動、かつ全身運動で楽しく長続きするもの。
2)腹部に直接的な外傷を与えるものや落下リスクのあるもの、
接触による外傷性リスクの高いもの、過度な腹圧がかかるものは避ける。
3)妊娠16週以降では、長時間仰臥位(あお向け寝)になるような運動は避ける。
【メディカルチェック】
<個人でスポーツを行う場合>
1)スポーツを行なっていることを産科主治医(かかりつけ医)に伝えること。
2)スポーツ前後に心拍数を測定し、終了後には子宮収縮や胎動に注意すること。
3)体調の変化に十分に注意すること。
【運動強度】
1)心拍数で150bpm以下、自覚的運動強度としては「ややきつい」以下が望ましい。
2)連続運動を行う場合には、自覚的運動強度としては「やや楽である」以下。
【実施時間】
1)午前10時から午後2時までの間が望ましい。
2)週2〜3回で、1回の運動時間は60分以内とする。
参照:日本臨床スポーツ医学会産婦人科部会『妊婦スポーツの安全管理基準』
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